第六章:伏兵

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一方、守谷はジュン達の部屋に備えられた隠しカメラの映像を見ていた。トイレのカメラは今は諸事情によりスイッチを切ってあるので変な物を見る心配はない。 『出たいっていったら出してくれるんですかね?』『さあ?』 ……好きなだけ疑えワタヌキ ジュン。君達がここを出るときは死ぬときだ。 当初の懸念通り……安定して厄介な前田 早苗と時折、核心に迫るワタヌキ ジュン。早苗はもう問題ないが守谷にとって心配なのはジュンの方だった。彼はいつ真相にたどり着くかわからない。急に限られた情報から真相を見抜く才能を持っているからだ。 が、その心配ももう意味を成さないようだ。複数あるモニターの一つ……外を映しているものの中に神野を襲撃させた部下達のリーダーが映ったからだ。
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