第六章:伏兵

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「どの部屋もこの部屋を通らないと移動できないっていうのがこのアジトの構造の盲点だなぁ……あ、桐生さん、守谷は恐らくモニター室にいますがまずはワタヌキくん達の安全を最優先します。武器庫に入れないようにバリケードを作ったら、すぐに“客室”に向かいましょう」 一郎が言い終わる前にしっかりバリケードを作った桐生は頷くと、銃を構えながら一郎についていった。 「ぐ……く、くそ……残っているのは……朝日くらいか……くそっ!!」 肝心の朝日もどこにいるかわからない。このままではワタヌキ ジュンらを解放され、まんまと逃げられてしまう。ここで逃げられてはダメだ、何とかしないと! 守谷はモニターの上のピストルを手にしてモニター室を飛び出した。
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