第一章:発見

19/19

5207人が本棚に入れています
本棚に追加
/1017ページ
「俺はどっちでもいいよ、よくわからないし。そういうのはナオちゃんの方が詳しいだろ?」 「じゃあ行きましょう!」 奈緒は目を輝かせて荷物をまとめるつもりだろう、奥の部屋に駆け込んだ。 しかしよく考えれば水樹の許可を得ていない。完全に無視して話を進めていたことにジュンは気付いた。 「……お邪魔して大丈夫ですかね?」 「私は構わないんですが……父がなんと言うか……。……いえ、大丈夫です。どうせ連絡しても怒鳴られるのは分かりきっていますし、勝手に連れてきた、と押し通しますから」 「はぁ……ならまあ……お邪魔させてもらいます」 正直なところ、ジュンはあまり水樹の実家に行くのにのり気ではなかった。 ……どうせまたややこしい人間がいるんだろうから。
/1017ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5207人が本棚に入れています
本棚に追加