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「俺はどっちでもいいよ、よくわからないし。そういうのはナオちゃんの方が詳しいだろ?」
「じゃあ行きましょう!」
奈緒は目を輝かせて荷物をまとめるつもりだろう、奥の部屋に駆け込んだ。
しかしよく考えれば水樹の許可を得ていない。完全に無視して話を進めていたことにジュンは気付いた。
「……お邪魔して大丈夫ですかね?」
「私は構わないんですが……父がなんと言うか……。……いえ、大丈夫です。どうせ連絡しても怒鳴られるのは分かりきっていますし、勝手に連れてきた、と押し通しますから」
「はぁ……ならまあ……お邪魔させてもらいます」
正直なところ、ジュンはあまり水樹の実家に行くのにのり気ではなかった。
……どうせまたややこしい人間がいるんだろうから。
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