第七章:運命

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「今、警察がアジトに突入したらしいですが守谷らしき男はおらず、奥に隠し階段があったそうです。恐らくそこから守谷は逃げたんでしょうね。まあ予想はしてましたけどね」 淡々と話す辺り、本当に予想していたのだろう。一郎は守谷が逃げたことを全く気にする素振りも見せず、夕食代わりのパンを口にした。 「どうするんですか一郎さん?逃げられたんじゃもう捕まえるのは無理なんじゃ……」 「さっき話した通り、守谷は生粋の犯罪者だ。やられっぱなしで泣き寝入りするような男じゃない。しかしこちらには桐生さんがいる。この人のことは守谷には全く情報がない。でもアジトで見たように桐生さんはアメリカの捜査員だったから銃の扱いにも長けているんだ。それを見抜けないほど守谷もバカじゃない。となると……」 話が飛躍しすぎてわからないのはいつものことなのでジュンはつっこみはしなかった。
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