第二章:到着

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「それにしても……やっぱり寒いなぁ。心なしか、鼻血がパリパリになってきた気がするよ」 「今の気温、マイナスらしいですよ。 冷蔵庫みたいです!雪もすごい積もってますよ!ホラ!」 奈緒ははしゃぎながら積もっている雪をかき集めてジュンにぶつけた。 『痛っ!』と反応しようと構えていたのだが、雪はまるで粉末のように柔らかく全然痛くなかった。 「おっ……これって確か『パウダースノー』とかいう……早苗さんに聞かされたような気がする。すごい寒いと雪って粉みたいになるんだって……って聞いてない」 ちょっとカッコ良く雑学を披露したのに奈緒は耳を貸さずに雪をかぶりながらはしゃいでいたために、ジュンは少し寂しそうに地図を広げた。
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