第三章:可能性

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「確かに私と彼ではイメージは全く違いますね。彼は金髪で、顔中メイクしていて、服装もチェーンなどアクセサリーがジャラジャラとついていて……そう、ハッキリ言って私と正反対と言ってもいい。 でも実はそれはテレビの中だけで実際の彼はすごく大人しいし地味なんですよ」 「そうなんですか?いやあ、でもやっぱりあの結城 涼太と水樹さんがデートしたりしてるのは想像できないなぁ」 「ふふ……人は見かけによらないって事ですよ」 水樹がクスクス笑いながら廊下の雨戸を開くと、冷たい風と雪を一気に浴びてしまいジュンと奈緒は体をブルブル震わせた。 「ひゃあっ!さ、寒いですよ水樹さぁん!」 「あっ。ごめんなさい!つい自分の家だから注意せず開けてしまって…… まだお二人はこの寒さには慣れないみたいですね。風邪をひかないようどうか注意して調査してくださいね?」 「は、はい……ってもしかしてここが現場ですか?」 水樹は頷くと庭に生えている一本の樹を指差した。
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