第四章:独裁バッドエンド

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地下のホールには3人の男がなんともネガティブな雰囲気で座り込んでいた。 楽器には手も触れず、この広いホールを独占していることがもったいない気さえした。 そのうち男の一人がジュン達の存在に気付くと慌ててエレキギターを手にとって練習しているふりをした。 そしてあたかも『練習してたのに勝手に入ってきやがって』という顔をして二人に詰め寄ってきた。 「悪いけど部外者の人ははいらねぇでくんねえかな?おらたち……俺達、今練習さすて……してるから」 男は方言のようななまった言葉を隠しながら喋っているようだ。最近メジャーになってきたから言葉遣いを意識しているのだろう。 「あのー、俺達実は水樹 冷子さんの紹介で来たんですけど……」 そう言ってジュンは男に紹介状を手渡した。
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