第四章:独裁バッドエンド

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「そこよ問題は!」 深尾はニカっと笑い、ジュンの頭を指差した。 「だてに探偵じゃないなやっぱり。 そう、なんで冷ちゃんと縁切りをしようとしてたはずの涼太が他でもない冷ちゃんの家で死んでたのか。 やっぱり気になるよな!?」 「もったいぶらずに教えてくださいよ」 「実はあの日、涼太は冷ちゃんとの関係を完全に断とうとしてたみたいでさ。でもやっぱり最後に冷ちゃん自身の気持ちを確かめたいって言ってたんだ。 それでよくわからないけど『俺の覚悟は決まった。後は彼女の気持ちで“これから”を決める』……そう言ったんだ」 どういう事だろう。別れたいけど気持ちを知りたい?まるでまだ水樹に気を使っているような言い方だ。 ……本当に関係を断ちたいと思っている人間の考えだろうか? そうだ。 本当に“結城 涼太は水樹 冷子と別れたいと思っていた”のか?
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