第五章:新事実

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「おや?あなたはカップとお皿を使わないのですか?」 「いやいやいや使いますけど俺と奈緒ちゃんが使うだけなら2つでいいじゃないですか。もう一個はなんであるんですか」 「実は私も紅茶はカップで飲むし、ケーキはお皿に乗せるんです」 (だからなんであんたの分があるんだよ) ジュンが突っ込みたい衝動を抑えているとメイドは鼻歌を歌いながら紅茶を注ぎだした。 一杯目を注ぎ終わると奈緒のにカップを渡す。二杯目を注ぐと味見のつもりか、少しだけ口を付けてテーブルに置いた。 三杯目は少しでも傾けたら紅茶がこぼれるくらいなみなみと注いだ。 もちろんこれは必然的にジュンの分になる。 ジュンがメイドの方を向くと、メイドは笑いを堪えながら紅茶を飲んでいた。 ジュンは湧き上がる殺意を抑えてカップをそーっとテーブルに置いた。
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