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「それにしても……あの兄さんが死んだのは残念……あたしもあわよくばと狙っていたのに」
メイドは涼太の姿を思い浮かべると本当に残念そうに肩をがっくり落とした。
「主人の娘の婚約者を狙わないでくださいよ」
「恋に身分は関係ないって習いませんでしたか探偵さん?私はその言葉を信じてあの兄さんにコクってやったわ!」
今のは爆弾発言ではなかろうか。
確かにこのメイド、『コクってやったわ』と言った。このメイドなら本当にしてそうだ。
「メイドさん、涼太さんにコクってやったんですか?」
「もちろん!私のタイプだったしなんといってもあんな“チャラい”お嬢様にあの純朴な青年を渡すのはどうかと思って!私ったらやんちゃですね!」
メイドはなぜか自慢げに胸を張ってそう言った。
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