第五章:新事実

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「まあやんちゃはやんちゃですけど……水樹さんはチャラくないんじゃないですか?」 水樹のどこにチャラさを感じるのか見当もつかないためジュンはメイドにそう訊ねた。するとメイドは当たり前のようにさらりと言った。 「どこがチャラくないんです?ヴィジュアル系ロックバンドのリーダーですよ?中学、高校とほとんどバンドに時間を費やしてたんですよ。あんな派手なメイクして」 「あ~……それは涼太さんですよ!」 少し呆れながらジュンがそう言うと、メイドはもっと呆れた顔をして『やれやれ』と両手を上げた。 「涼太くんはボーカルでしょ。リーダーよリーダー。独裁バッドエンドを作ったのは他でもない水樹 冷子お嬢様ですよ?ああ、なんで私よりあのお嬢様を取るんだろう」 メイドはため息をつきながらそう言うと、紅茶のおかわりを注ぎ始めた。
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