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「ちょっと待ってくださいメイドさんっ!私、初めて聞きましたよ!?詳しく教えてくださいよ~!」
奈緒がメイドの話に食いついている。
それを見てジュンはメイドの話が本当だと悟った。もし嘘なら奈緒にはそれがわかるからだ。
が、メイドはイタズラっぽく笑うと、
「詳しくと言われましても残念ながらもう頃合です。紅茶のおかわりは注いどきましたからごゆっくりお休みください!
あ、暖房つけたまま寝たらのどがカラカラになるのでお休みになるときは湿度を高くしてくださいね!では!」
今までで一番嬉しそうな顔をして風のように去っていった。自分の分の皿とカップをワゴンと一緒に回収して。
「……結局、あのメイドとできたのは雑談だけだったね。洗濯物が多かったとか、水樹さんが実は独裁バッドエンドの創設者だとか」
まあ後者は少し興味のある話ではあったが事件には関係ないだろう。恐らく。
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