第七章:閃き

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バカみたいに風呂に浸かっていたためにのぼせてしまったジュンだが今度は帰り道がわからず屋敷内をウロウロしていた。 廊下は寒いので早く部屋に帰りたかったがさっきから同じところをグルグル回っているような気もする。このままでは風邪をひいてしまう。 岩手まで来て寝込むなんてゴメンだ。 そんなことを考えながら角を曲がると水樹が雨戸を開けて庭を見ていた。 (さむっ!な、なにしてるんだ?) 湯上がりに寒い風をうけてガクガクと体をふるわせているジュンに気付いた水樹は慌てて雨戸を締めて頭を下げながらこちらに来た。
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