第一章:発見

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外に出てみると夢見町には珍しく雪がチラホラ。久しぶりに雪を見た奈緒は嬉しそうにはしゃごうとするが、何分場所が場所なのではしゃげない。 何せ、薄暗い路地裏だ。はやる気持ちをなんとか抑え、表に出ると改めて奈緒ははしゃぎだした。 「ワタヌキさん雪が降ってます!何年振りかなぁ雪!」 「雪かあ。確かにあんまり見ないよなあ。俺がまだ小学生の頃に一回大雪が降ったことがあったけど…かなり昔だな」 「年ですねぇ」 反論しそうになったがなんとなく反応したらそれを認めているような気がして突っ込まないことにした。 「まあ……いいや。ナオちゃん行くよ。 寒いからさっさと買い物終わらせよう」 「はーい」 2人はまるで兄妹のようにいつも行くスーパーに向かって歩き出した。
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