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「……え？どうしましたかワタヌキさん？」
「いや……今、何か一つの仮定が生まれて……もし俺が正しければ……」
ジュンは庭に飛び出すとロープがかかっている樹に駆け寄った。寒さなど感じずただひたすら夢中に“あるもの”を確認したかった。
「ワタヌキさん！どうしたんです！？」
水樹も慌てて庭に飛び出してきた。
「もし涼太さんが殺されたとして考えたらどういう風に殺されたと思いますか？」
「え？それはやっぱり……首を絞めてですか？」
「首を絞めて殺した。でも殺した後、死体を樹にぶら下げるのはものすごい大変な作業ですよね？
死体をかついでロープに首を通させるのはまず無理。じゃあどうやったら死体を樹にぶら下げられるか。答えは……」
「あらかじめ死体の首をロープに通しておいて吊り上げる……ですか？」
水樹の震える声にジュンは力強く頷いた。
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