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翌朝……
「ん~……あっ!ワタヌキさんいつの間に帰ってきたんですかぁ!?昨日ワタヌキさんが帰ってこないから私お風呂入れなかったんですよー!?」
奈緒は目覚めたその瞬間に寝ているジュンの胸ぐらをつかんで前後に揺さぶった。しかしよっぽど眠りが深いのかジュンは目覚める気配がない。
「ワ~タ~ヌ~キ~さん!」
業を煮やした奈緒はジュンの顔面に正拳突きをお見舞いした。ジュンは鼻血を吹いて倒れたがしばらくすると顔を押さえながら起き上がってきた。
「……なんかすごい悪夢を見てた気がするけどリアルな痛みを感じた気もする……うわっ鼻血!?」
「おはよーございます!朝ですよ!」
「……おはよう」
爽やかな笑顔の奈緒にあえて突っ込むことはせず、ジュンは鼻にティッシュを詰めながら小さくため息をついた。
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