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「あ……失礼します」
ジュンは遅れたことを申し訳なさそうに頭を掻きながら部屋に入った。
「ワタヌキさん……」
「探偵さん、どうぞお座りください」
雪満に丁寧な口調で座布団を差し出され、2人はそこに座り込んだ。
この時気付いたが雪満の口調は丁寧だったが今までになく凄みがあるものだった。
「早速ですが私を殺人犯呼ばわりする根拠をお聞かせ願いたい」
「あ……根拠を話す前に俺達の質問に答えてくれませんか?それで疑惑は疑惑ではなくなりますから」
「消えるのかね?」
「あるいは確信です」
心配そうに下を向く水樹は何か言いたげに奈緒を見ていたがジュンがそれに気付くことはなかった。
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