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「ところで旦那様、ラッキーでしたね?」
「ラッキー?なんだそれは?」
「運が良いってことです」
「それはわかっている!何がだ?」
メイドはにっこり笑って親指を下に向けた。
「お嬢様につきまとっていた悪い虫が自殺したからですよ。旦那様も常々、彼の存在を煙たがっていたようですし」
冷子はその言葉を聞いてハッと口を押さえた。
「な……今の話は本当なんですか!?」
「な、何を言ってる!滅茶苦茶なウソをつくな!そんなくだらない……」
「くだらない、ですって?」
メイドは冷ややかな視線を雪満に浴びせながら今までになく静かで恐ろしい口調でそう言った。
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