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「旦那様、くだらない話ではありません。いいですか?落ち着いて聞いてください。今、この探偵たちは旦那様を殺人犯に仕立てあげようとしています。
しかし彼らに旦那様を殺人犯と認めさせるのは不可能なのです。証拠がありませんから。ですが……」
メイドは残念そうに両手を上げた後、エプロンのポケットからストラップのジャラジャラついた携帯電話を取り出した。
「証拠がこの世に残ってないわけではないのです。この携帯には旦那様と涼太様が“あの日”会話した内容を録音しています。
……しかしご安心を!私は決して、その証拠を流出させることはございません!
旦那様が私に逆らわない限りは……ね♪」
パチッとウィンクをしてメイドはにっこり微笑んだが、それは誰の目から見ても脅迫にしか映らなかった。
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