第八章:雪解け

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「逆らわない限りとはどういう事だ! お前がまだ幼かった12年前、私が引き取ってこの屋敷で育ててやった恩を忘れたのか!?」 「まさか。恩を忘れていたらすぐにネットにでも流してますわ。退屈しのぎに。最近のネット世界は面白いですから」 ジュンや奈緒はこの展開をまだ把握しきれず、成り行きを見ることしかできなかった。もちろん冷子も例外ではない。 「そ、そもそもそんな録音いつしたというのだ!?本当にあるなら聞かせてみろ!」 「探偵がまだいますがよろしいんですか?通報されてもし警察でもきたらさすがに隠し切れませんが……」 「ぐぐ……貴様ぁ~……」 雪満は歯をガチガチ震わせながら拳を握りしめた。
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