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妖魔「やれやれ、なめられたものだ!」
男「!、コイツまさか…大鬼か!!」
″ベキ、ベキ…″
音を立て、みるみるうちに怪物の姿から、人間のような姿へと変わっていった。
ただひとつ人と違ったのは、額から伸びた一本の角だけだった。
大鬼「フゥー、やれやれ…。人間相手にこの姿になろとは、なあ!!」
男「グァッ!!」
″ガッ、カラン!″
大鬼はそう言うと男を殴り飛ばし、脚でトンファーを蹴り上げた。
″ヒュルルル、コン!″
偶然かそれとも宿命か、真紅のトンファーが自分の前へと落ちてきた…。
大鬼「うん?誰か居るな…。そうだ、見せしめとしてあいつを喰って、お前の無力さを痛感させてやる。その後でお前を殺そう。」
学(ヤバい、殺される…、逃げなきゃ殺される!)
男「(マズい!)逃げろ!!早、グァッ!!
」
大鬼は男を踏みつけ、こちらを向いた。
大鬼「黙ってろ…、さてと、じぁあ行きますか!!」
″ダッダッダッ!″
大鬼が自分に向かってくる瞬間に、なにかがはじけた。
″ドックン、ドックン、ドックン、ドックン…!!″
鼓動の音と同時に、トンファーが自分の目の前に浮いてきた。
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