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「別に悪い話じゃないよな?ナタリー姉ちゃんも言ってたけど、今しかできない体験だしさ」
レインは腕を組み、椅子に足を組みながら座っている。余談だが、レインは考えているときはすぐ腕を組む癖がある。こうして考えると落ち着くらしい
しかしリーシャは反論する
「だけど、学校って首都にあるんでしょ?結構遠出になるし、もし本当に受かっちゃったら……家にはしばらく帰ってこれなくなるよ?そんなの……寂しいな」
リーシャが一番躊躇しているところは、あるいはそこなのかもしれない
確かにもし仮に受かってしまったら、首都のほうに住むことになる。そうするともうここにも帰ってきずらくなるだろう、とリーシャは思っていた
なんたってあの学校なんだから忙しい毎日が待っているはずだ。家に帰る時間なんてなくなる、とふんだのだろう
それは16才の少女にとって辛いものだった。しかし……
「まぁ、そうだけどさ……でもでも!冒険出来るのはこのチャンスしかないって俺は思ってるわけ」
「冒険……?」
レインは内心ワクワクしていた
もしかしたら、自分が未だ見ぬ世界にはいって新たな刺激が味わえるかもしれない
それを冒険と呼ばずしてなんと呼べばいいのだろう
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