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眠りから覚めた時は、それが夢なのか現実なのか、しばらくはぼんやりとしているものだ。
ヤカンのお湯が沸く音と、微かな潮の香りで、やっと現実だと分かる。
目を擦りながら、ゆっくりと上半身を起こした。
(ん……朝か…)
考えごとをしているうちに、そのまま眠ってしまったらしい。
暖炉の前のリクライニングチェアに座っていた。
(いけね……ヤカン)
急いで立ち上がり、台所の火を止めに行く。
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