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給食室は廊下よりも暗かった。
窓が無い分、闇が深い。
「で、どうする?」
「どうするって、何を?」
「さっきの奴の事だよ、嘘を言っているのは明らかだ」
そんな事を言われても、瞬は何も浮かばなかった。
嘘をつかれた事すら、気が付かなかったのだ。
そこまで頭が回らない。
「私達に知られたくない事でもあるのか、それとも…」
凜子は俯いた。
「…ん?」
凜子が突然しゃがみ込んだ。
「どうした?」
「これ、見てみろ」
凜子が示したのは足跡だ。
埃の上についた瞬達の足跡。
「足跡がどうかしたか?」
「良く見てみろ」
瞬はしゃがんで、凜子の言う通り良く見てみた。
たが足跡だと言う事以外、瞬は何も気が付かなかった。
「やっぱりアイツ、何か隠しているな」
「どう言う事だ?」
瞬がそう言うと、凜子はため息をついて瞬を睨み「スポンジ頭」と呟いた。
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