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     彼と……分校の最後の卒業生達と、別れてから、間もなく三年がたとうとしていた。それだけ長い間音信不通であれば、人が変わってもしかたないのかもしれない。  二人の選んだ高校は、遠く離れていたが、例え同じ高校に進んでいても、凛子はもう瞬と連絡を取り合うことはなかっただろう。瞬だけじゃない。他の最後の卒業生達に対しても、同様だ。  そしてまた、瞬も他の卒業生達と会うようなことはしなかったのだと思う。先程、凛子を前に一瞬戸惑いを見せた彼の態度が、それを示している。  きっと彼も思っていたはずだ。  この同窓会に参加するのは、自分くらいなものだろう、と。  半ば自分を嘲笑いながら、参加を決めたに違いない。 「来るとは思わなかった」  まるで凛子の心をのぞいたように、瞬が言った。凛子は、ぼんやりと窓の外に目をやりながら、答える。 「わたしも、きみが来るとは思わなかったよ」 「この調子じゃ、他の奴等も来てんじゃねぇ?」 「さあね。わたしはわたしぐらいだと思っていたが。こんな田舎まで来る物好きは」 「はは、確かに。俺も俺だけだと思ってたもん。着いたら、リンコと俺の二人だけだったりして。サミシー」    
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