ガリバルディの中庭†

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ひときわ体型のいいボブが口を挟んだ。   「だって先生、シーザーのヤツ絶対にKYだって‼」   もう一人の少年が口を開いた。   「なんだよ…KYって」   少年の髪型はオールバック、目付きも悪い。ボブは少年に答えた。   「KYってのは空(K)気読(Y)めないって意味だよ。“レキ”」   このガラの悪そうな少年はレキという名のようだ。もう一人の少女が口を開いた。   「KYだなんて…ボブらしい発想」   もう一人の不良っぽい雰囲気のレキと同じくらいの、女の子にしては身長の高い少女。ショートカットにボーイッシュな感じを思わせる雰囲気がある。ボブは少女に反論した。   「うるせえよ‼ブスの“クレア”のくせに‼」   クレアという名の少女は腹を立てた。   「…んまあ‼誰がブスよ‼」   シグナスが手を叩きながらボブとクレアに口を挟んだ。   「はいはい、そこまで‼もう少しで日が暮れます。シーザーは私が探して来ますからみんなは大人しく家に入ってなさい」   シグナスのいう家とはこの小さな教会のことである。この教会にシグナスを含めて6人の少年少女が生活をしている。後一人少年がいる。シグナスはキョロキョロ周りを見渡し言った。   「そういえば、“キリト”はどうしたのです?」   ルーシーが答えた。「キリトなら家の中で読書してたわ」image=248123688.jpg
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