徒然荘

2/8
前へ
/76ページ
次へ
晴れ渡る空。     雀ちゃんの声が心地いいねっ!! グゥッ、モーニィイィィィングゥゥゥゥゥッ!!!     さあ箒を持って出掛けようじゃないか!! 庭、もとい玄関掃除に。     ・・・・・・サッサッサッサッサッ ふぅ、まああらかた掃き終わったかなっ。     「あっ!! おっはよーございま~すっ!!!」     ありゃ珍しいなあ、こんな朝早くに 誰だろ?     「お~アリスちゃんか おはよう、どうしたの? 今日は早いんだね。」     「えっとね、今日は一限から授業なんだぁ。」     うは~ 笑顔が眩しいぜっ!!     朝から元気いっぱいな彼女はアリス=バスカヴィル、住人さんの一人でショートカットの金髪は天然物、西洋美人なのに日本語ペラペラ。     「そっかそりゃ大変だね。 ならそろそろ行かないと遅刻するよ。」     「うんうんっ!! じゃっ、行ってきま~す♪」     ・・・パタパタ走ってっちゃったよ、転ばないか心配だなぁって、うおっとぉぉっ!!!     「アリスちゃ~んっ、尻尾尻尾~っ!!!」     彼女の背後、飛んだり跳ねたりフサフサの尻尾、きっとモフモフなんだろうなぁ。     「はえっ!? あぁぁっ、本当だぁっ!! 和にぃありがとぉ~。」  ははっ、そんなに振ったら手が抜けちゃうよ。     でもよかった気付いてくれて、しかしあれで大学生なんだからびっくりだよ。     ・・・えっ、びっくりするところがおかしい!?     こんなことはもうなれちゃったし、いちいち驚いてたら此処、彩姿荘(あやしそう)の管理人なんてできやしないよ・・・。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加