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教会二階は、教祖様がお住まいになっていて、礼拝の時は私が呼ばないと絶対に下りて着ませんでした。
私は急いで、階段を駆け上がりました。
「ハァ…もう始まっちゃう」
私はなんとか、二階の教祖様がお使いになられてる、部屋の前まで到着しました。
でも、忙しいのはこれからだった…
コン、コン
私は、部屋の扉をゆっくり叩いた。
「遅れて申し訳ありません、教祖様。少し図書館で、調べものをしていたもので…」
私は息が上がったまま、急いで喋った。
「おう!来たか勝手に入ってきていいぞ」
この元気な声の主が、この教団[GROUND SUN(グラウンド・サン)]の創立者「クラウン・ハーマン」教祖。
クラウン様は明るく、外見はすごく格好良い人だ…
ガチャ
私はゆっくりと、ドアノブを回し、部屋へと入った。
「失礼しま…す」
クラウン様の部屋は、相変わらず散らかっていて…汚いかった。
しかし、今日は…いや、[今日も]それだけじゃなかった…
「こ、今度は何をやってるんですか?」
私は驚き、一歩後ろに下がった。
クラウン様は今日はなんと、腹巻姿で横になり、TVのプロレスを観賞していた。
「あぁ、今日は日曜日だから[日曜のお父さんスタイル]を体感してみてる。なかなか過ごしやすくて良いぞこれ♪」
クラウン様にこやかな顔をしながら、あぐらをかいた。
「…はぁ、そうです…か」
私はため息混じりの返事し、扉を閉めた。
「…そういえば。昨日やっていた、[ギャル文字の攻略本]はどうしましたか?」
私が昨日、クラウン様を訪れたときはは「この文字を絶対攻略してやる!」っと意気込み[ギャル文字攻略本(略ギャル本)]とか言う本を大量に衝動買いしてずっと読んでいました…
私も少し読んでみましたが、全然理解できませんでした。
「あぁ~あれね?終ったよ。簡単に解けちゃうし、めんどくさいだけだったよ」
クラウン様はアハハと笑いながら、腹巻きに手を当てた。
「そ、そうですか」
私は何だかすごいなぁと少し感心した。
「あぁ!それはそうと今日は礼拝です!すぐに着替えて、下りてきてください!」
私は時間が無いことを思い出し慌て話した。
「この格好じゃダメ?」
そう言うと、クラウン様は腹巻をグィっと引っ張った。
「ダメです」
私は速答で答えた。
多分0.1秒もかからなかったでしょう。
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