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「『さぁ』って…探し用がないし、
無理じゃない早く帰りたいから
下ろして」
『アリス…』
「何?」
『服、』
チェシャ猫が何か言いたげに言う
「あ。可愛いでしょ?
たまたま入ったらこの部屋にいて
見ての通り服があったから一着
貰ったのよ?」
『…』
「もっもしかして…
チェシャ猫が用意してくれたの?」
『そうだよ僕はアリスを導かなきゃ
いけないからね』
「…」
『…』
しばらくの沈黙
「いっ...行こっか」
『僕等のアリス…君が望むなら』
さっ、流石に服準備してもらって恩返し無しには行かないよね
その『真実の扉』って言う
のを見つければ良いだけだし
「チェシャ猫って腹黒ね」
ポツリとチェシャ猫の肩で
ため息混じりに呟く
そして私達はいつの間にか
あったチェシャ猫サイズの
ドアを開けて学校を出て
街に向かった
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