1人が本棚に入れています
本棚に追加
20代後半の男が顔をしわくちゃにして満面の笑みを覗かせた。
黒のエプロンを掛けたその男は、何だお前かよと言って注文も取らずにキッチンへ向かった。笑顔は、少し残って見えた
仁はいつものカウンターの1番奥の席に座り灰皿を近づけてラークに火を着けた。
すぐにジャーっと何かを炒める音が聞こえてきた。
「仕事は、順調なのか?」
フライパンを器用につかいながら仁に言った。
「うん、まぁ何とか」
仁の前に旨そうな高菜ピラフが出された。
そこから出る湯気をため息でどけて仁は、一口ぱくりと食べた。
最初のコメントを投稿しよう!