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松本「できました。」
物凄い小さい声で、松本さんが岩井さんにお皿渡す。
岩井「おい、松本。声が小さいでぇ~。ちゃんと、口を開けって言ったろ」
それを聞いたシェフ岩井(あと詳しく説明致します)さんが松本さんに軽く喝を入れる。
この光景はいつもの好例行事のようなものだった。
このいつも岩井さんに喝れているのは“松本 冬美”さんで、僕より一年も早くにレストランのキッチンの雑用係として働いている。
松本さんは、物凄い人見知りで、まだこのレストランのみんなとも打ち解けていない。
だから、いつも一人で黙々と作業をするが多い。
でも、やっと岩井さんとは話すようには成ってきた。
僕は、松本さんと岩井さん会話を聞くのが少し好きだ。
何だか、3才の子供が父親に一生懸命話しているようなの感じだからだ。
今日も岩井さんと松本さん話をしている。
岩井「松本。お前、彼氏おらんやろ。お前みたいな地味な奴に男なんて近寄らへんとちゃうかぁ~」
と、岩井さんはコテコテの関西弁で松本さんをからかった。
松本さんは、モジモジしながら話始めた
松本「あっ、いや、その~、あの~」
と、松本ながら言った
岩井「やっぱ、おれへんのかい。淋しいの~。」
松本「いえ。あの。その。え~と。」
松本さんは汗をかきながら何かを喋ろうとしていた。
その何か気付いたのか、岩井さんが驚いた表情言った。
岩井「居るか?彼氏?」
岩井さんがそう聞くと、松本さんは頷いた。
それを聞いて岩井さんは喜んでいた。
岩井「そうか~。良かったな~。今度、紹介しろよ~」
岩井さんはそう言い、松本さんの肩を軽く叩いた。
松本「はい。分かりました」
そう言い、松本さんは笑顔を浮かべた。
けどこの時、岩井さんが松本さんの彼氏が、とんでもない人物であることを知るよしもなかった。
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