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とりあえず、平謝りするハンターを横目に見ながらギルドから出る。
至って快晴の空。だが見上げると一瞬だが遠い上空を飛ぶ影が目に映る。
その影は、村の近くの森へと下降していった。
「村長に知らせるかな…」
そう呟き、村長の家に向かった。
見上げた先にあった影──リオレウスの存在を告げるために。
〈村長の家〉
「村長ー居るかー?」
呼び掛けてみるが返事がない。ただの屍になったようだ…。
「誰か居る筈なんだけどなぁ…。よし、村長ー、入るからなー」
そう言って扉を開けた。するとそこには村長…
「きゃあ!ちょっ…なに勝手に開けてるのよ!」
──の娘…
「きゃあ!じゃねーよ、お前こそ何やってんだよ、そして誰だよ」
「あ、やっぱり誤魔化せませんか…」
──の服をキツそうに着た怪しい男が居た。
…村長に報告する事、増えちまったな…。
そんな事を考えながら冷めた目で男を見ていると、そいつが服を着替えて懇願してきた。
「お、お願いです!有り金を全て渡しますから!この事は是非内密にお願いします!」
…こいつ必至だなぁ…。俺にそんな手が通じると思ってるのかなぁ…。
そう思いつつ、とりあえず聞いてみる。
「はぁ…俺はそんな手に乗らないぞ。…因みにどれくらい持ってるんだ?」
「ご、52000z程…」
「よし、見逃してやるから今すぐ出せ」
やっぱりお金は必要だよね。さっきの言葉?なんの話?
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