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妖は高い木の上でぼんやりと空を眺めていました。
そこに下で何か騒いでいるのに気付いて目を向けました。
そこには人間の子どもが狼に囲まれて今にも襲われそうになっていました。
嗚呼、食べられるな
ぼんやりとそう思うとまた、空を見上げようとした瞬間。
血の跳ぶ音でもなく、
肉を食い千切る音でもなく、
何かを踏み潰す音と狼の悲痛な鳴き声が聞こえた。
妖はまた下を見ました。
そこには、人間の子どもが狼を踏み潰してる姿がありました。
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