プロローグ

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club A。 いち早く2部制をとりいれたAの1部は、思ったより客が入っていた。 今日は那智の先輩、悠(ユウ)さんのバースデーっていうのもあるけど。 地下1階にあって、海の中のイメージの青白い照明で。 5つのブースに分かれてる広い店。 ホストの数も多く、関西から歌舞伎に進出してきたAは、TVでもよくとりあげられる。 悠さんはやっぱり忙しそうで。 お客さんの相手をするのが精一杯って様子。 なかなか那智とあたしのテーブルには来てくれなかった。 「Rの那智さんの双子の妹サンって言うからどんなモンかと思ったら、マジ似じゃないっすかぁ!!(笑)」 「妹サン!次は俺指名でA通ってくださぃよぉぉ!」 ヘルプからまたそんな事を言われながら。 愛想笑いでかわし。 ふと隣のブースのシャンパンコールに目を向ける。 もう12時まわったんだ・・・ 1時に閉店&送りだから。 12時まわってシャンパンコールのラストオーダーがまわり。 1時までの1時間で立て続けにシャンパンコールが続く。 1部ってそんな感じらしい。 隣のブースで大勢のホスト達に囲まれシャンパンをビンダするその子は。 なんか冷たい感じの。 だけどすごくオーラを感じる子だった。
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