1 可愛い彼

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「ねぇ、俺から離れて行かないで…?置いていかれるみたいで、すごく嫌なんだ…」 またいつもの公園のベンチにあたしを座らせると、子猫みたく不安げな表情で必死に訴える君。 そんな君はまだ子供みたい…。…なんて言ったら君は『大人ぶって!』ってまた拗ねちゃうから言わないけど。 「うん…絶対離れない。あたしは置いていったりしないから…。」 「うん…」 あたしはギュッと彼を抱きしめた。 「あ!ねぇ…昔みたいにブランコに乗ろ?」 何分ぐらい抱き合ってただろうか…しばらくして君が、笑顔であたしに言った。 その笑顔があまりにも可愛くて…『恥ずかしいからイヤ』だなんて言えなくなる…。 ─ねぇ知ってた? …昔からあたしは、あなたの笑顔には逆らえないってことを。 ☆
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