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5月5日、つまり今日なわけだけど。
バレンタインと並んで、この日ほど学校に来たくない日はない。
…何故か?そんなの簡単だよ。
僕の、誕生日だから。
別に誕生日が嫌いなわけじゃあ、ない。
まぁどうでもいいのは確かだけど、そんなの気にしなければどうってことはないし。
問題は……どこからかその情報を入手してくる、女たちだ。
GWだというのに学校へ行く僕の行動を読んでいるようで、応接室にはプレゼントの山、山、山。
毎年のことだから、多分今年も例外ではないだろう。
―――いっそのこと、今日は休んでしまおうか。
一瞬だけそう考えたが、すぐにそれを消す。
それは絶対にあってはいけないことだ、と。
そう思い込むことに決めて、僕は何時ものように学校へ行く。
あの子に会えることを、微かな期待と希望として心に抱きながら―――。
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