小品

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「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 明確な形を与えて吐き出すことも出来た。 だが一瞬それを思考に巡らせて呟いてみた時点で、彼は推敲を止めた。 実際、その叫びの為に脳内で走り書いた原稿は疎かに出来ない数があったのだが、彼はそれら全てを底に流れる隠喩まで跡形も無く消し飛ばしたのである。 言葉にしてしまえばそれは あまりにも、興醒めであったから。 「ああああああああああああっ!!!!ああああああ!!!うああああああああ!!!!」 しかし、言葉無くただ吼え上げるだけならば、それは獣と変わらないではないか。 ( それがどうした )
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