24人が本棚に入れています
本棚に追加
そこには目を疑う様な光景が広がっていた。
私の体を巨大な両手が私を包み込んでいた。
その指の間から見える綺麗な花畑。
さらさらと流れるせせらぎ。
噂で聞いた事のある風景。
私は本格的に死んでしまったようだ。
『長内大介よ。』
さっきの声………。
まったく聞いた事のない類の声だ。
なんと中性的な声なんだろう。
高くもなく低くもなく。
濁らず透き通らず。
男でもなく女でもない。
とてもとても心地よい響き。
しかし何故私の名前を呼ぶのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!