雪だるま

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雪だるま💓   雪の積もった、あるところに傷付いた少女がいました   少女は、降り積もる雪を見て 雪だるまを作る事を思いつきました。   辛くて、悲しくて、 少しでも忘れたくて 雪だるまを作り出しました。   雪だるまの声が聞こえてきました。   ほら、体はもっと大きくしないと、頭が落ちてしまうょ   次は僕に目をください   大丈夫   次は僕に口をください   君なら大丈夫   雪だるまの声が聞こえてくるようです   ありがとう それは帽子かい?   君は頑張れば出来るんだよ   大丈夫 きっと大丈夫さ   心を開きかけた少女の足元に、 バランスを崩した雪の帽子が   ビチャッ💦💦💦💦   滑り落ちました。   ……………   少女は、しばらく雪で濡れた自分の足元を見つめていましたが   雪だるまを残し   泣きながら走り去っていきました   少女の傷の深さを知らない雪だるまは   ただ一人 走り去る少女を見ていました   可哀想な少女   僕の帽子が君をまた傷付けてしまったのかな   雪だるまは涙を流すことができません   だって自分が溶けてしまうから   でも   雪だるまは考えました   自分を作ってくれた少女の為に   僕は一体何ができるだろう   傷付いた少女を救えないのなら   せめて僕だけは 少女の為に涙を流してあげよう  
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