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その夜、雪だるまは
少女の為にたった一人で
少女の傷が癒えることを祈りながら
大粒の涙を尽きることなく流し続けました
神様お願いします
少女の傷が癒えますように
傷が癒えますよう…
傷が癒えます…………
傷が…………
そして朝になる前に
雪だるまの身体は溶けてなくなりました
雪だるまは
死んでしまいました
その夜、少女は不思議な夢を見ました
街が、木が、風が、
まるで世界の全てが自分を励ましてくれているかの様に
大丈夫
きっと大丈夫
大きな大きな愛の夢を……
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