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ここはどこだろう…。
見知らぬ丘の上…。
夕焼け空に染まった、緑の草花がとても綺麗な場所。
でも知らない場所…。
なぜこんな所にいるのだろうか…。
ふと周りを見ると、一人の少女が立っていた。
長い黒髪が風に靡き、整えられた綺麗な顔は、私をじっと見つめていた…。
どこか不思議な雰囲気を持つ少女…。
少女はどこかを指差し何かを言った。
風の音に掻き消され言葉は聞こえなかったが、少女の指差す方向を見る…
そこには一本の桜の木があった。
夕日に染まり、紅く色付いた桜の花が風に乗り、美しく舞っていた。
しばしその幻想的な桜の花を見つめていると、後ろから僅かに声がする。
先程の少女の声だろうか。凛とした透き通る声は、告げる…。
『もうすぐ…終わる…。』
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