プロローグ†始まりを告げる桜…

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そんな事を思いつつ、学校支度をし、階段を下りる。 階段を下りリビングに入ると、食欲をそそる朝食の香りが、部屋いっぱいに広がっていた。 「あら、遥(はるか)おはよう。」 遥とは私の名前。 私の名前を読んだのは母。 「お母さんおはよう。」 そう言って、食卓に座る。 父が居ないのは、もう仕事に行ったからだろう。 私の家は、農家なのだ。朝早くから、父や母が仕事をしている。日が出る前から仕事をするのは、春前の今でも、寒く、そうとう辛いに決まってる。 でも休むことなく、毎日働く父や母を尊敬している。まあ…年頃な私は、そんな両親に恥ずかしくて感謝の言葉とゆうものは、まだ言えない。 とゆーか、いきなり真面目な顔で「いつもありがとう。」なんて言ったら、病気か疑われ、さらに「明日は槍が降るかしら。」などと言われかねない…。 なので、せめてにと食卓に並ぶ両親が作った野菜や米をひたすら噛み締める。 我が家の食卓の8割は両親の作った努力の結晶達だ。無農薬の野菜はみずみずしく、本当に美味しい。
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