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声のした方に顔を向けると、
二十代半ばの、人の良さそうな笑顔を浮かべた男が立っていた。
「誰?」
不機嫌気味にそう聞くと、男は隣に座った。
「雅也だ。お前は?」
「…來斗」
「來斗か。何があったか知らねえけど、それ以上飲むのはやめとけ?身体に良くないぞ」
「うるせえな。人の勝手だろ」
「それはそうかもしれないが」
男は顔を寄せてきた。
「オッサン達がお前のこと見てる。ホテルの部屋に連れ込まれないうちにさっさと帰んな」
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