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剛は試合まで、毎日練習に明け暮れていた。
やはり疲れてるようで、ご飯を食べ終えるとすぐ寝てしまう。
健康的な生活といえばそうかもしれないが。
「おやすみなさい」
今日も普通に部屋に行こうとする。
「剛」
「ん?」
呼び止めて、ぐっと引き寄せた。
「えっ」
至近距離で彼の顔をじっと見つめる。
すると、剛は真っ赤になってうろたえだした。
「ら、來斗さん?」
「……」
あと少し近付いたら、キス出来る距離だ。
でも、今したららしくもない我慢してるせいで止まれる自信がない。
…きっと明日の練習に響くだろうし、それに何よりこのガチガチに緊張した身体…。
そういう素振りを見せるとすぐ構えるからなぁ…。
思わず笑ってしまって、戸惑う剛のおでこにキスをした。
「おやすみ」
「…ぉ…おやすみなさい…」
まあ、いいよ。
試合が終われば、うんと可愛がってやるからさ。
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