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菜古
「歩由?」
歩由(M)
「それに、それに――」
梢
「鍵が開いてる。俺、閉めて出てったよな?……って、もしかして歩由がいるのか?」
(ガチャッとドアノブを回してリビングへ入ってくる。リビングには菜古と歩由がいる)
歩由
「梢……」
知佳
「梢くん、その子だれ?」
(嫌そうな顔をして)
菜古
「歩由は私が呼んだの!その子って何よ!あなたが誰よ!」
歩由(M)
「菜古……。だから、菜古がどんなに叫んでも皆さんには猫の鳴き声にしか聞こえないんだってば」
(トホホ、と半泣きな突っ込み)
歩由
「初めまして、私、楠歩由です。今日は菜古に会いに来ました。邪魔しちゃってごめんなさい」
(笑顔で)
知佳
「本当は梢くんに会いに来たんじゃない?でも残念。梢くんの彼女は私なんだから」
(イライラしつつ勝ち誇り)
梢
「止めろよ!歩由は俺とはただの幼なじみでいつも菜古といるんだから!」
歩由
「じゃあ、そういうわけで…」
歩由(M)
「帰ります、なんて私はその時が精一杯だったのかな?」
菜古
「彼女……」
歩由
「あっ、菜古……!」
歩由(M)
「走っていく菜古を必死で追いかける。確かに菜古は猫かもしれない。だけれど菜古は立派なくらい人間に近いんだ」
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