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春。
風に舞う花びらがとてもキレイだ。
今も花びらが舞って落ちた………彼の鼻に。
「ふぇっくしゅん!」
彼は大森空葉。4月1日のまさに桜のシーズンに風邪をひいた不幸な男だ。
もっとも、風邪をひいたのが夜桜を見ていてまだ四月の寒い夜に縁側で眠ったのが原因なので自業自得なのだが。
そんな彼に今日これから人生の転機が訪れるなんて誰が予想出来ただろう。少なくとも本人は全く予想していなかっただろう。
その出会いは幼少の頃から通っている病院で起こった。
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