‐恋‐ 

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あっ?! 目が覚めた   『大丈夫か?!』 彼が目の前にいた   「えっ はい 大丈夫です」 ぽかぽか暖かくて 気持ち良くなって いつの間にか 寝ちゃっていた   『こんな所で うつむいたまま 動かないから どうしたのかと思った』   「いえ 何か つい寝ちゃったみたいで‥」   『そうなんだぁ』 『そういえば あの家の子だよな?!』   「うん そうだけど‥」   『今日は 外にいるんだな いつも窓から外見てるじゃん』   「えっ あっ 今日は外に出ようって 決めてたから」   『へぇ 何で?! ってか 外に出るって決めてた?!』   「うん 私 体が弱いから 外出ダメって ママに言われてて‥」 「でも この頃 体調も良いし 無理しなきゃ大丈夫で‥ 少し外に出て 気分転換したいな~って‥」 「ずっと 部屋の中だと 息が詰まっちゃって‥」   『そうなんだ 外出 初めてなの?!』   「外出は いつもママと一緒かな 1人は 初めてかも…」   『へぇ どこか 行きたい所ないの?!』   「行きたい所?!… んーっ 丘の上公園 かな‥」   『丘の上公園?!』   「うん あそこに大きなサクラの木があるでしょ!? 近くで一度 見てみたくて あそこから見える町並みも見たいし」   『そうなんだぁ』 『じゃ 行くか?!』   「えっ?!」 急に 腕を掴まれた 「で‥ でも ママが いつ帰ってくるか分からないし」   『ここから自転車で飛ばせば 30分くらいだし 大丈夫っしょ』   「‥でも」   『見に行こう‥な?!』   「‥うん」  (思わず うんって   言っちゃった) 何か 嬉しかったし 腕を掴んだ 彼の手が 力強いけど 優しく感じたから   それに‥ 手を放してほしくなかったし もう少し 一緒にいたかったし‥
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