90人が本棚に入れています
本棚に追加
/189ページ
〈んで、どうしたの?〉 カノンははっとした。 怒りのあまり、本来の目的を忘れていた。 「えっと…アレよ。また行くことにしたの」 〈また街に?〉 カノンはにんまりと笑った。 「いいえ、城に行くのよ」 〈はぁ?城ってあの…?〉 「ええ」 相手はかなり驚いているようだ。 カノンは声のトーンを上げて言った。 「だから今日は帰ってくるのが遅くなると思うの」 〈はぁ…あんたって子はもう……どうせ止めても無駄でしょ?〉 「もちろん!」 〈わかった。魔法は程々にね〉 「うん。じゃあね、お姉ちゃん」 姉から魔法の使用許可をもらい、カノンは城に向かった。 .
最初のコメントを投稿しよう!