運命的な出会い

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               「ギャー!!!!       何でこんな所にいるのよー!?」                              物凄い声で叫ぶカノンを、神官は鬱陶しそうにみている。                                  「…それで、何の用ですか?ヘボ神官さん」                         「貴様…またもその名を……」                                               カノンは本気でキレかけている神官を、さぞウザそうに横目で見ながら言った。                                       「あのさぁ…私忙しいからもう行くねー」                          「戯言を言うのも大概にしろ」                                神官はかつて無い程カノンを睨み付ける。                                         カノンはそんな神官の事を、                                (うわっ、こいつしつこー…)                               ぐらいにしか考えていない。                                「しょうがないなあ…………」                                「やっと本気になったか?」                                 カノンは一度深いため息をつくと、神官の後ろを指さした。                                 「あっ、王様!!」                      「何!?殿下だと!!!」                                  神官は慌てて振り向いたが、そこには誰もいない。                      前を向けば、カノンは既におらず“バーカ!”と書かれた紙のみ。                              神官はわなわなと肩を震わせながら叫んだ。                         「あの小娘めーー!!!!!」
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