90人が本棚に入れています
本棚に追加
/189ページ
[キィ―――…] 甲高い木の擦れる音がした。 徐々にドアは開いていく。 「―――…」 しかし、カノンは途中で開くのをやめてしまった。 (何……この感じ) カノンはゆっくりとドアノブから手を放した。 掌が軽く汗ばんでいる。 「♪―――♪~♪~」 焦るカノンを嘲笑うように、歌は流れ続ける。 カノンは目を瞑り深呼吸をした。 そして、 [パンッ] 「よしっ!!」 頬を思いっきり叩き、気合いを入れ直した。 [バタンッ] 今度は乱暴にドアを開いた。 .
最初のコメントを投稿しよう!